内科なのに、どうして痛みの治療をしているの?
に引き続きよくされる質問です。
痛みの辛さが私にはわかっているからです。
私が循環器内科でカテーテル治療をしているときに、腰痛になりました。
この時、腰痛があると動こうとするたびに痛みが走る。
何かをやろうと動いたのに、動けなくなる。
やりたいのに、できない。
ストレスが溜まる。やる気も奪う。
疲れるけど、寝ても痛い。
休むこともままならなくなる。
痛いと生活の質がグンと下がり、さらに気持ちも落ちる。
痛みは自分の経験から学ぶ
痛みの原因はたくさんありますが。
私の場合。
冷えた時、中腰で作業をすると痛みが出ます。
それがわかってから、冷え対策を行いました。
そこから、自分自身で試行錯誤。
漢方薬で体の中から温め、外から外用薬で温め。
冷えがなくなったら、痛みがなくなりました。
それから、今日は忙しいなと思う日はあらかじめ温めるようにします。
「どんな時に痛いのかがはっきりすれば、痛みを抑えて予防もできる」
自分が痛みに苦しんだことがあり、克服した。
自分で克服したので痛みの克服の仕方がわかるようになり。
痛みの治療をするようになりました。
痛み治療を始めてわかったこと
岐阜県輪之内で医師をしていた時。
診療所のそばには農業をしている方が多く住まわれていました。
農業をされている方は、腰痛だけではなく膝、肩も痛みに悩まされている。
「わし、もう限界だ。歳を取るもんじゃないな。体が動かん。」
痛いから農業をやめようって方の関節痛治療を毎日のようにしていました。
痛みがなくなると、みなさん元気元気。
「先生、この野菜わしが作ったからうまいよ。」
楽しそうに野菜を持ってきてくれました。
一番すごい人で大根10本をダンボールに入れて持ってきてくれました。
持ってみたら、けっこうな重さですよ。
そう、農業が嫌じゃなく痛いから嫌になってた。
痛みがなくなると、仕事をバリバリやり始めて。
「歳だ」「辞めたい」とか言わないで笑顔です。
痛みはやる気を奪いますが。
痛みはなくなるとできなかったことができるようになって。
嫌になっていたことも楽しくできるようになる。
痛みがなくなると、気持ちが前向きになって抑えられていたやる気がグンと出る。
という理由で、痛み治療を積極的に行なっています。
痛みは我慢しないで相談してください。